山と、温泉と、デザートと(大鰐温泉)
ショートコースのトレッキングで森林浴を満喫し、
温泉で汗を流したあとは、極上スイーツを。
幸せをぎゅっと凝縮した一日が過ごせる大鰐温泉へ
大鰐町は、津軽地方の南側、秋田県との境に近い場所にあります。
弘前市からJR奥羽本線を利用すれば2駅10分強(弘前駅→大鰐温泉駅)、弘南鉄道(中央弘前駅→大鰐駅)なら30分強かかります。
どちらも、車窓からの眺めが美しいので、往復で別の路線を使うのもおすすめです。
JR大鰐温泉駅と、弘南鉄道大鰐駅は隣接しており、連絡通路でつながっています。上の写真はJRのホームから、弘南鉄道のホームと駅舎を眺めたところ。
駅前ロータリーでは、ピンクの鰐がお出迎え。大鰐はスキー場も有名なので、スキー板を持っているんですね。
「大鰐」という町名の由来が気になる方は、こちら↓をご参考になさってください。
http://www.town.owani.lg.jp/gaiyou2.html
じつは、この記事は、5月末に出かけたトレッキングと、6月9日に出かけたデザートレストランの様子をふたつ合わせていますので、若干季節感のずれがあるかもしれませんが、ご了承くださいませ。
トレッキングの目的地は、『石の塔』。山の頂に高さ24メートルもある巨石がそそり立っている名所です。トレッキングのスタート地点は、駅周辺から車で15分ほど山道を入ったところにある、この鳥居。
この日は、大鰐在住の山ガールの友人が、道案内をしてくれました。目的地まで、登りは30分ほど、下りは20分強の初心者でも大丈夫なルートということで、好天のもと、弾む気持ちで歩き始めます。
鳥居をくぐり、勇猛な狛犬にご挨拶して、いざ! ところで、下の狛犬にもたせかけてある木の棒がなにかわかりますか? 答えはのちほど。
勾配もきつくなく、「楽勝かな、ハハハッ」と話しながら歩いていると、太い枝がたくさんストックしてある場所に出ました。見れば、その先からが登りの本番。結構な急勾配に、一瞬、笑顔がひきつったものの、「そうか、これは杖なのね!」と、喜んで使わせていただくことに。狛犬にもたせかけてあった棒の正体は杖でした。
山ガールは、自前のステッキをきちんと装備していたのがさすがでした。備えあれば憂いなし。しかも、熊よけの鈴もちゃんとつけていて、トレッキング初心者の編集Yは、感心しきりでありました。
さて、この先は道幅も狭く、勾配がきつかったので、安全のために写真撮影はなし。ちなみに、今回は女性3名だったのですが、うち2名は爬虫類と昆虫全般が大の苦手で、熊も怖いけれど、蛇にだけは絶対遭遇したくないと思っておりました…。
そんなやや軟弱なトレッキングチームですが、脚力&体力はまずまず自信あり。多少息が上がりつつも、順調に頂上に到達し、しばし『石の塔』観察を楽しみました。間近で見ると、倒れないでそこに立っているのが本当に不思議な高さと危ういバランス。石のてっぺんを眺めようと見上げると、狭い山頂から転げ落ちそうです。
『石の塔』は、大鰐町の早瀬野久須志神社の奥の院の御神体。自然への畏敬の念が、古代に隆起した巨石を神聖なものと崇める気持ちにつながり、21世紀のいまに続いているのはすごいことですよね。
そんなことを考えつつ、登りで流した汗を、頂を吹き抜ける涼風で少し乾かしたあと、帰路は足取り軽く、昼ごはんのメニューを考えながら出発点まで戻りました。
車で温泉に向かう途中、立ち寄ったのは、木工工房『わにもっこ』の展示館。水田と山々を見渡せる抜群のロケーションのなか、木の香りにあふれた広々とした展示館内には、オリジナルの家具や木工雑貨がバリエーション豊富に展示されています。
http://www.wanimokko.jp/hp/top.html
うっかり写真を撮り損ねてしまいましたが、建物も、置かれていた作品の数々もすばらしく、新作だという洗練されたデザインの木製プレートやボウルに一目惚れして、しばし、動けなくなってしまった編集Yでした。
自然、そして、工芸の美しさにふれたあとは、いよいよ温泉へ。
駅から徒歩すぐのところにある『鰐come』は、気軽に温泉が楽しめる 日帰り温泉施設。温泉、食事、お土産品の買い物が楽しめる場所です。
まずは、レストランでしっかりお腹を満たしたあと、温泉でさっぱり汗を流しました。明るい時間につかる露天風呂の気持ちいいこと! 乾いた服に着替え、トレッキングシューズをスニーカーに履き替えれば、身も心も軽やかです。
http://www.wanicome.com/
さて、最後のお楽しみは、デザート。鰐comeから、徒歩3分ほどのところにある『シュバルツバルト』を目指します。
このJRの踏切を越えた左手に、目指すお店があります。
2003年から、この地で営業されているデザートレストラン『シュバルツバルト』。デザートはもとより、建物や店内の雰囲気も一見の価値ありとの評判のお店です。念願叶って、ようやく訪ねることができ、デザートと優雅な時間を堪能させていただきました。
店内のステンドグラスは、すべてマダムの作品だとか。ご許可をいただいて、頭上にあった作品のひとつを撮影させていただきました。
さて、旬の果実を使ったデザートメニューのなかから選ばせていただいたのは、苺尽くしのプレート。 美しく盛り付けられた3種のデザートは、それぞれに風味づけや食材の組み合わせが楽しくて、口に運ぶたびに笑みが…。
今回は、苺を素材にしたデザートをいただきましたが、春夏秋冬、それぞれの旬の果実のデザートを、ぜひとも制覇したいと目論んでいます。
お腹も心も満たされて、大満足で駅に向かうと、この青年が見送ってくれました♪