こぎん刺しのワークショップ(弘前市)
GW期間に開催中の「こぎんフェス2013」の
こぎん刺しワークショップに参加してきました。
会場の展示作品も必見です!
GW期間中、弘前市内のあちらこちらで、青森の伝統工芸のひとつである
『こぎん刺し』作品を見つけよう、出会おうという主旨の「こぎんフェスタ2013」が開催中。
その関連イベントのひとつであるワークショップに参加してきました。
こんなかわいいベアも展示、販売されていました。
こぎん刺しのキットや、糸、生地、指南本は、あれこれ手元に持っているものの、
なかなか取りかかれずにいたこぎん刺し。
弘前マイスターの三浦佐知子さん(弘前こぎん研究所)の手ほどきを受けられる
貴重な機会があるというので、体験させていただくことにしました。
まずは、フェスのメイン会場であるJR弘前駅前のセレクトショップ・インクルーズで、
展示された新旧のこぎん刺し作品を拝見して目の保養をさせていただいた後、
ショップ向かいのビルに場所を移して、ワークショップ開始。
針、糸、生地、図案、道具は用意されており、好きな色の糸を選んだのち、
参加者は、三浦さんのご指導に従って黙々と……ではなく、
「あー、また、間違えちゃったー!」「あれー、これって目数が違う?」と、
にぎやかに、和気あいあいと作業を進めていきました。
今回、製作したのはコースター。図案は「ネコノマナグ(猫の目)」です。
津軽の先人のネーミングセンスはすばらしいし、模様を生み出した人もすごい!
ちなみに、こちらは「猫の足」。肉球を表しているのでしょうね。
こぎん刺しは、模様の中心から刺していくということを初めて知りました。
今回は、初心者でもわかりやすいように、センターラインに黒い糸で目印をつけてくださったのです。
この列を刺し終えのち、目印の糸はすぐに抜いて、作業を続けました。
ワークショップの前に、三浦さんがデモンストレーションで刺してくださったのですが、
目数を数えながら刺しているとは思えないスピードでした。
いざ、自分が刺してみると、経糸の目数を数えるのがそれはもう大変で…。
こぎん刺しは奇数で目を拾っていくのに、なぜか偶数が混じってしまったり…。
指と目が覚えているのですね、プロは。
三浦さんの説明はとてもわかりやすく、核心をついた言葉が多くて、記憶に深く刻まれました。
やはり、経験から生まれる言葉に敵うものなしです。
「一列ずっと針は抜かない」「運針の要領で」「針を抜かずに生地をしごく」
「刺しより糸こき」「糸にふわっと空気をふくませるように」
「半分刺したら、あとは先に刺した半分の目を見て繰り返す」「留めは最小限で」
なにしろ必死で刺しながら、お話をうかがっていたもので、
ちょっと表現が違う部分もあるかもしれませんが、ポイントをしっかり押さえたご助言ばかり。
途中で、糸の撚りのかけ方、ゆるめ方、糸通しのコツ、間違ったときの対処法……、
なども教えていただき、短い時間にぎゅぎゅっと凝縮された濃い時間を過ごすことができました。
かくして、1時間以上かけて、人生初のこぎん刺し作品が完成。
模様ひとつですが、感無量でございました。
ご指導くださった三浦さん、そして、
このワークショップを企画してくださったスタッフの皆さま、ありがとうございました!
じつは、この日は、弘前こぎん研究所所長の成田貞治さんのお話をうかがうこともでき、
いろいろと考えるところがあったのですが、
それはまた別の機会にじっくり書かせていただこうと考えています。
講師は別の方となりますが、「こぎんフェス2013」開催中、
ミニフレームをつくるワークショップが5日まで、1日3回、開催されています。
ご興味のある方は、下記で詳細をご確認ください。
http://kogin-fes.net/#workshop